整体やマッサージのベッドに横になって、施術者がそっと肩や頭に触れてしばらくして
「あれ? さっきまで話していたのに、いつの間にか寝ていた…」
こんな「寝落ち体験」、心当たりはありませんか?
たまに、触れられて数秒でストンと眠りに落ちる方もいます。
多くの方は、「気づいたら意識が途切れていた」といういつの間にか寝ていたタイプです。
理由としては次のことが考えられますよね。
・「昨日あんまり寝てないからな…」
・「手が気持ちよくて、つい寝ちゃっただけかな」
しかし、脳と神経の働きを見ていくと、一定の流れが揃った結果として起きている反応だと考えられます。
今回は前後半に分けて説明していきます。
前半(1〜4章)は難しい用語は使わずわかりやすく説明します。
後半は(5章以降)、専門用語も使いながら深く説明していきます。
1.なぜ整体中に眠くなるのか?ざっくり3つの理由
先に結論からまとめると、整体やマッサージ中に眠くなるのは、ざっくり次の3つがそろってきたときだと考えられます。
-
脳が「ここは安全」と判断する
-
自律神経がお休みモード(副交感神経優位)に切り替わる
-
頭の中のガヤガヤ(脳内ノイズ)が静かになる
3条件が重なった結果、触れられて数秒でストンと落ちる、話しているうちにいつの間にか寝ていた等が起きます。
多くのケースでは、体を守るためのブレーキ(緊張)がゆるみ、「ここなら任せても大丈夫かもしれない」と脳が判断する流れの中で起きます。
2.理由①:脳が「ここは安全」と判断して、守りをゆるめる
2-1.評価は整体院に入った瞬間から始まる
整体中の寝落ちは、触れられた瞬間だけで決まるわけではありません。
実は「整体院に入った瞬間」から、準備が始まります。
整体院に入ったそのときから、脳は「ここは大丈夫?」「安心できる場所?」と評価を始めています。
-
院内の雰囲気や照明
-
香りや空調の感じ
-
流れている音楽や周りの音
-
先生の表情・話し方・声のトーン・見た目
こういったすべての情報を材料にして、脳はまず「ここは身をゆだねていい場所か?」を静かにチェックしているのです。
実際に、メンテナンスで定期的に通われている方は院内に入っただけで少し楽になると言われる方もおられます。
これは、オカルト的な話ではなく、脳が安心できる場所と判断しているから起こるのです。
2-2.最初のタッチで「身構えるか、ゆだねるか」が決まる
第一段階の場所が安心できたら、いよいよ触れる段階です。
脳は施術者が最初に触れた数秒で、
「この触れ方なら大丈夫そうだ」「ここで身構え続ける必要はなさそうだ」
と判断します。
すると、身体の中の「守りスイッチ」が少しずつゆるみ始めます。
このとき働くのが、呼吸や心拍・筋肉の張りなどを24時間コントロールしている脳幹です。
-
「危ないかも」と判断すると → 筋肉を固める方向へ
-
「安全」と判断すると → 力を抜く方向へ
この脳幹の判断により指令が変わっていきます。
「安全なので守りを少しゆるめる」という判断が、寝落ちへの最初の一歩になります。
3.理由②:自律神経がお休みモードに切り替わる
3-1.お休みモードに切り替える迷走神経
脳が「ここは安全」と判断すると、次に動き始めるのが自律神経です。
自律神経の中でも大きな役割を持っているのが迷走神経(めいそうしんけい)と呼ばれる神経で次の特徴があります。
-
脳幹から首・胸・お腹の中へ伸びている長い神経
-
心臓・肺・胃腸など内臓の動きを調整する
-
身体を「お休みモード(副交感神経優位)」に切り替える役割が大きい
3-2.身体に出る副交感神経優位サイン
整体中に、次のような変化が出てきたら、副交感神経優位への切り替えが進んでいるサインと考えられます。
-
呼吸が浅く速かったのが、いつの間にかゆっくり・深くなっている
-
お腹が「ぐー」と鳴り始める(胃腸が動き出す)
-
脈が落ち着いて、体の緊張が抜けてくる
ここで大事なのは、「さあ深呼吸しましょう!」と意識的にするのではありません。
触れ方や姿勢を変えることで、呼吸が勝手に変わる状態になることです。
身体が自然にそうなって、自律神経は「戦う・頑張るモード(交感神経)」から「休む・回復するモード(副交感神経優位)」へと、静かにギアチェンジを始めています。
この段階までくると、もういつ眠りに入ってもおかしくない状態です。
4.理由③:頭の中のガヤガヤが静かになる
4-1.脳内ノイズが減少時に起きること
最後に大きなポイントになるのが、頭の中の脳内ノイズが減っていくことです。
ここで言う脳内ノイズとは、次のような「頭の中の止まらない会話」です。
-
過去の失敗や嫌なことを思い出してグルグル考える
-
未来のことを心配し続ける
-
自分を責めたり、誰かと比べて落ち込む
安全なタッチが続き不安・不快感が減少すると、脳は少しずつ「考えて守り続けなくていい」と判断し、脳内ノイズが静まりやすくなります。
その結果、刺激にスッと同調して眠りに落ちていきます。
4-2.リラックスできていれば大丈夫
ここまでの3つの理由をまとめると、
-
整体院の雰囲気や触れ方から、脳が「ここは安全かも」と感じる
-
それに応じて、自律神経がお休みモードに切り替わってくる
-
頭の中のガヤガヤが静まり、「ストン」か「いつの間にか」になる
という流れで寝落ちが起きていると考えられます。
また、眠らなくても呼吸が深くなり、身体の力が抜けて頭の中が少し静かになっていればOKです。
脳と身体は「このタッチは大丈夫」と判断して、お休みモード(副交感神経優位)に向かって動いていると考えられます。
眠ったかよりも、「安心感とリラックス」が一番のポイントです。
5.受容器とは?「体に入った刺激を脳へ届けるセンサー」
ここからは専門用語も入り詳しく説明していきます。
専門用語の意味も説明していますので興味のある方は是非お読み下さい。
5-1.受容器の役割
まず前提として、受容器という言葉を押さえておきます。
受容器とは「身体にどんな刺激が入ったかを脳に知らせるセンサー」の総称です。
皮膚・筋肉・筋膜・関節・内臓など、全身にさまざまな受容器が分布しています。
-
触られた
-
引き伸ばされた
-
圧がかかった
-
温度が変わった
-
痛みが出た
といった情報を、24時間ずっと脳に送り続けています。
5-2.寝落ちに関係が深い「ルフィニ終末」と「間質受容器」
受容器のうち、整体中の寝落ちとの関係が深いと考えられるのが、ルフィニ終末と間質受容器です。
どちらも「身体の状態を脳に知らせるセンサー」ですが、名前の意味は少し違います。
-
ルフィニ終末
→ 「ゆっくり伸ばされる刺激」に反応する受容器の一種(機械受容器) -
間質受容器
→ 筋膜や靭帯などのすき間(間質)に広く分布している受容器のグループ名
細かい分類よりも大事なのは、どちらも筋膜や結合組織に分布し、「この刺激は危険か、安心していいか」の判断材料を脳に送るという共通点です。
6.ルフィニ終末はゆっくり伸びる刺激に反応する受容器
ルフィニ終末(Ruffini endings)は、次の時に反応しやすい受容器です。
-
皮膚や筋膜がゆっくり伸ばされるとき
-
じんわりとした持続的な圧がかかったとき
急にグイッと押されるよりも、ゆっくり・じわっとしたタッチに強く反応します。
ルフィニ終末からの情報は、脳幹や自律神経に届きます。
そして、筋肉の緊張をゆるめたり、「戦う・頑張る側」の交感神経を落ち着かせる方向に働きます。
7.間質受容器は身体の「すき間」にある見張り役
7-1.どこにあって、何をしているのか
間質受容器(Interstitial receptors)は、下記の様に組織と組織の間(インタースティシャル)に分布する受容器です。
-
筋膜と筋肉のあいだ
-
筋肉どうしのすき間
-
靭帯や骨膜まわりのすき間
イメージは、身体の中のすき間に張り巡らされた、見えないセンサーのようなものです。
-
その場所がどれくらい押されているか
-
どの方向に引っ張られているか
-
中の圧(パンパン具合)がどう変化しているか
といった情報を感じ取っています。
7-2.間質受容器に含まれる侵害受容器と機械受容器
間質受容器には、性質の異なる受容器がいくつか含まれています。
ルフィニ終末のように1種類の受容器の名前ではなく、間質受容器は「こういう受容器たちのグループ全体」の呼び名だと考えてください。
ここでは、ざっくり次の2つで整理すると分かりやすいです。
-
侵害受容器(痛みを感じる)
→ 危険寄り・「痛い」「やりすぎ」を知らせるセンサー -
機械受容器(圧力・振動などの深部感覚に関与)
→ 状態や圧の変化を細かくモニターするセンサー
名前は難しく見えますが、危険時にブレーキをかける役が侵害受容器。
状態を細かく観察する役が機械受容器くらいにイメージしておけば十分です。
7-3.危険サイドと安心サイドのスイッチ
強すぎる刺激が入ると、侵害受容器が働きやすくなり、「痛い」「危ないかもしれない」と危険サイドの情報が脳に送られます。
このとき体は「もっと守らなきゃ」と力みやすくなります。
一方で、ゆっくり・ほどよい圧で「こちら側に少しずつゆるめていきますよ」と身体に伝わる触れ方が入ると、機械受容器がよく働きます。
「今はこのくらいの圧がかかっている」
「この向きに少しずつほどけていっている」
という状態の情報・安心寄りの情報として脳に届きます。
こうして受け取った情報は脳に送られ、血流のコントロール・自律神経のバランス調整などに関わっていると考えられています。
つまり、同じ「押される」「触れられる」でも、危険サイドのスイッチが入る刺激なのか、安心サイドに傾きやすい刺激なのかにより、その先の脳幹・迷走神経・寝落ちへの流れが変わってきます。
8.「強さ」ではなく「情報の質」が寝落ちを左右する
ルフィニ終末と間質受容器をまとめると、寝落ちに影響するのはどれだけ強く押したかだけでは決まりません。
むしろ「そのタッチが、体にとってどんな情報として届いているか」という点です。
目的の分からないゴシゴシした刺激よりも、「今はこの向きに、少しずつほどいていきますよ」と身体にとって理解しやすいタッチのほうが、脳に「安全で予測しやすい情報」として届きます。
「この圧なら大丈夫そうだ」「この動きなら任せてもよさそうだ」と脳が評価しやすくなります。
そして全身の力みが抜けやすい土台が整っていきます。
この「安全・予測可能な情報」の積み重ねが、次に出てくる脳幹・迷走神経・副交感神経の切り替えにつながっていきます。
9.脳幹・迷走神経・副交感神経優位
9-1.脳幹は生命維持の司令塔
脳幹については、2章でも少し触れました。
ここでは、「寝落ちとの関係」という視点であらためて整理しておきます。
脳幹は、脳の一番奥深くにあり、つぎのような働きを24時間続けている「生命維持センター」です。
-
呼吸のリズムをつくる
-
心拍・血圧を調整する
-
筋肉の張り(トーン)をコントロールする
前半で書いた
・「危ないかも」と判断すると → 筋肉を固める方向へ
・「ここは安全そう」と判断すると → 力を抜く方向へ
という切り替えは、まさにこの脳幹レベルで行われています。
5〜8章で出てきた ルフィニ終末・間質受容器などの受容器からの情報は、最終的にこの脳幹にも集まります。
「今はまだ守ったほうがいいのか」「そろそろ守りをゆるめても大丈夫か」という「守るか・ゆるめるか」の最終ジャッジに使われます。
ここで、「力を入れて守らなくていいよ」という側に傾くと、全身の筋肉の張りが少しずつ下がります。
そして寝落ちに向かう最初のスイッチが入るイメージです。
このあと出てくる迷走神経は脳幹でのこの判断を 「お休みモード(副交感神経優位)」として身体側に具体的に反映させていく配線として働きます。
9-2.迷走神経がお休みモードの主役
迷走神経については、3章でも説明しました。
ここでは、「寝落ちとの関係」という視点で、もう一度まとめておきます。
迷走神経は、自律神経のうち副交感神経系に属する神経の一つです。
-
脳幹から首・胸・お腹の中へと伸びている長い神経
-
心臓・肺・胃腸など、内臓の動きを調整する
-
体を「お休みモード(副交感神経優位)」に切り替えるときの主役級の神経
とイメージしてもらうと分かりやすいです。
前半で書いたように、施術中に呼吸がゆっくり・深くなったり、身体の緊張が抜ける等の変化が出たら、迷走神経を含む副交感神経が優位になってきていると考えられます。
5〜8章で説明したように、ルフィニ終末・間質受容器から「これは大丈夫そう」という情報が入り脳幹が「そんなに守らなくていいよ」と判断します。
その判断を、具体的に次の形で身体側に伝えている配線の代表格が迷走神経です。
-
心拍を落ち着かせる
-
呼吸をゆったりさせる
-
胃腸の動きを再開させる
この「お休みモードへの切り替え」がある程度進んだところで、10章の脳内ノイズとDMNの話につながります。
考えごとよりも、からだの感覚のほうが前に出てくる
→ 意識のレベルがふっと一段落ちて、眠りに入りやすくなる
という流れになっていきます。
10.脳内ノイズとDMN(デフォルトモードネットワーク)
10-1.脳内ノイズとは何か?DMNとの関係
前半では、脳内ノイズを過去や未来のことをグルグル考え続ける「頭の中の会話」として説明しました。
ここではもう少し専門寄りに、脳内ノイズを「何もしていないときに立ち上がってくる、自分や時間にまつわる思考の流れ」とします。
脳科学の分野では、こうした
-
自分のことを考える
-
過去や未来を想像する
-
他人との関係をあれこれ思い浮かべる
といった活動には、何もしていないときやボーっとしているときに活動しやすい脳のネットワークであるデフォルトモードネットワーク(Default Mode Network:DMN)が関わっていると考えられています。
自分のことを考えたり、過去や未来のことをあれこれ思い浮かべているときに特に働きやすいと言われています。
DMNが強く働いているときは、「いま身体で起きていること」よりも、「頭の中のストーリー(過去・未来・自分のこと)」の方に意識が引っ張られやすい状態と考えられます。
10-1-2.「考えごとモード」から「身体の感覚モード」への切り替え
整体中に、次の変化が積み重なります。
-
呼吸がゆっくり・深くなってくる
-
皮膚や筋膜、関節の感覚に注意が向きやすくなる
-
「いま、どこをどう触れられているか」が分かりやすく感じられてくる
すると、頭の中の考えごと(過去・未来のこと)よりも、今身体に起きている感覚に注意が向きやすい状態になっていきます。
このとき脳の中では、自分のことをあれこれ考える「考えごとモード」(DMN)的な活動が少しおさまります。
そして、体性感覚や自律神経と関わるネットワークの働きが、相対的に前に出てくると考えられます。
その結果、「あれこれ考え続けている状態」から「感覚を受け取りながら、特に何も考えていない状態」へゆっくりと切り替わっていきます。
この切り替えが進んでくると、意識のレベルがふっと一段落ちて眠りに入りやすい条件が整うイメージです。
10-1-3.実際の体感としてはこう現れる
前半で説明したように、現象としては次のように出てきます。
-
考えごとが減って、頭の中が少しボーッとしてくる
-
まぶたが重くなり、眼球の動きがゆっくりになる
-
会話が減って、「……」と静かにしている時間が増える
後半の視点で言い換えると、「頭の中のストーリー(考えごと)」よりも、呼吸や触れられている場所など身体の感覚が前に出てきた状態と見ることができます。
ここで切り替えが一気に起こるタイプが「数秒でストンと寝る人」です。
ゆっくり進むタイプが「気づいたら寝ていた人」という違いになります。
どちらも「脳内ノイズが下がり、感覚側に比重が移った結果」としては同じ流れの中にあります。
10-2.ボディマップとは?脳の中にある「身体の地図」
10-2-1.なぜここでボディマップの話になるのか
ここまでが、下記の流れの説明でした。
-
頭の中の考えごと(脳内ノイズ・DMN)が少しおさまり
-
呼吸や触れられている場所など「身体の感覚」のほうが前に出てくる
このタイミングで、脳の中ではもうひとつ大事なことが起きています。
それが、「身体の地図(ボディマップ)」を静かに更新する作業です。
10-2-2.ボディマップ=脳の中の身体の設計図
ボディマップとは、「自分の身体がどこにあって、どの向きで、どう動いているのか」を脳の中でイメージ図として表現しているものを地図に例えた呼び方です。
もう少し噛み砕くと、
「いま右手はここにあって、こんな向きで、これくらい動いている」「足はこの位置にあって、体全体はこれくらい傾いている」
といった情報を、脳の中でまとめて持っている身体の設計図・地図がボディマップだとイメージしてください。
この地図がうまく働いているときは、
-
手足や体幹の位置関係が分かりやすい
-
どこまで動かしても大丈夫か、身体がなんとなく理解している
-
小さな刺激でも、必要以上に「危険」とは感じにくい
といった状態になります。
一方で、長く続く痛みやケガ・同じ姿勢・同じ動きのくり返し・強い緊張やストレスが重なると、この身体地図にズレやノイズが入り、地図がぼやけてきます。
すると、わずかな刺激でも「危ないかも」と過敏に受け取りやすいといった状態になります。
10-2-3.タッチで「任せても大丈夫そう」が生まれるとき
整体で脳が安全と判断するタッチ(刺激)をくり返すことで、ボディマップが少しずつ整っていきます。
ズレやノイズが修正されて、より正確な身体の地図になっていくイメージです。
その結果、この誘導なら、任せても大丈夫そうだ」と脳が判断しやすくなり、
全身の力みがふっと抜けて、寝落ちにつながる土台ができていきます。
11.ぎの整体院では、この流れをどう使っているか
ぎの整体院では、強い指圧・グイグイ伸ばすストレッチといった筋肉だけをターゲットにした施術やセルフケアは行っていません。
その代わりに、
神経学トレーニング
ボディマッピング
神経ストレッチの目的
神経学的な運動療法
などを組み合わせて、「脳と神経が安心しやすい情報入力」を重ねていきます。
狙っているのは、次の一連の流れです。
-
整体院に入った瞬間から「ここなら大丈夫」と感じてもらえる環境
-
ルフィニ終末・間質受容器にとって心地よいタッチ
-
脳幹・迷走神経が働きやすい姿勢作り
-
脳内ノイズが静まりやすい環境
-
ボディマップが「任せていい」と判断できる触れ方
ただ、楽しく会話する場合もあるので、全てが当てはまるわけではありません。
12.おわりに
整体中の「寝落ち」は、単に「疲れていたから」だけではありません。
-
ここは安全だろうと脳が判断し
-
自律神経がお休みモードに傾き
-
考えごとが静まって、からだの感覚が前に出てくる
そんな流れがそろったときに起こりやすい反応だと考えられます。
大事なのは、寝たかどうかではなく、「安心して力を抜けたかどうか」です。
呼吸が深くなったり、肩の力みが抜けたり、頭のガヤガヤが少し静まっていれば、脳と神経はちゃんと「このタッチは大丈夫」と評価して動き始めています。
本文で紹介したルフィニ終末・間質受容器、脳幹・迷走神経、DMN・ボディマップなどは、神経生理学や脳科学の考えをもとにしています。
ただ、整体のタッチと寝落ちとの因果関係がすべて解明されているわけではなく、現時点での整理・見解であることも最後に添えておきます。
ぎの整体院では、こうした神経の仕組みをふまえながら、「身体と脳が安心して任せられるタッチ」で施術を組み立てていきます。
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