![椎間板ヘルニア](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2016/12/6f49eaebb4ef7ec25b88ff4823b0907f-640x257.jpg)
レントゲンでは椎間板ヘルニアはわかりません。
その理由は椎間板はレントゲンには写らないからです。
正しく椎間板ヘルニアを診断するにはMRI検査が必要です。
なぜ、レントゲンでは椎間板ヘルニアがわからないのか?
なぜ、レントゲンだけで椎間板ヘルニアと言われたのか?
椎間板ヘルニアと痛みは関係無し
MRI検査の必要性
を説明していきます。
最後まで読むと椎間板ヘルニアの理解がグッと深まりますよ。
椎間板は軟骨組織
![椎間板ヘルニア](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2017/12/41801456b398b541b255afd413f610c2-640x378.jpg)
椎間板は背骨と背骨の間にあります。
椎間板は約75%が水分のゼリー状です。
そのため非常に弾力性があります。
お菓子のゼリーはゼラチン5gに対して200g程度なので、約97%。
椎間板は、お菓子のゼリーよりも少し硬い程度でしょうね。
弾力性のある椎間板は、背骨同士が直接ぶつかるのを防ぐ役割があります。
つまり、クッションの役割ですね。
![椎間板ヘルニア](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2016/12/b8be0ed1f116979440e0e2f844599bc0-640x369.jpg)
椎間板の中心部分は髄核と言います。
髄核はほとんどが水分で出来ています。
お菓子のゼリーも約97%なので、髄核もこれぐらいのイメージですね。
髄核だけでは、硬い背骨に圧迫されるとすぐに潰れて広がってしまいます。
そこで広がらない様に繊維輪が髄核の周りをカプセル状に取り囲んでいます。
この髄核と繊維輪を合わせたものが椎間板です。
椎間板は軟骨組織となり、硬い骨とは違います。
ヘルニアとは「飛び出した状態」
![](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2016/12/d3acf4924038d3419e9d4a2816becb53-640x271.jpg)
一般的に「ヘルニア」と言えば、腰椎椎間板ヘルニアの事が多いです。
それだけ、悩まれている方が多いのでしょう
この「ヘルニア」はラテン語です。
意味は「正しい位置から飛び出した状態」です。
椎間板ヘルニアとは、「椎間板が正しい位置から飛び出した状態」を意味します。
つまり、背骨からの強い圧迫により繊維輪が破けて髄核が飛び出した状態です。
椎間板ヘルニア以外にもヘルニアと呼ばれるものはあります。
例えば「脱腸ヘルニア」。
脱腸ヘルニアお腹の中にあるはずの腸の一部が飛び出したものがあります。
一般的には略して「脱腸」と呼ばれたりもします。
レントゲン写真に椎間板は写らない
![レントゲン 椎間板](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2024/04/540bbb7a4f1d54b501326eb31aaaafe0-640x553.jpg)
レントゲン写真は放射線を利用している事は、なんとなく理解されていると思います。
なぜ、それで骨が撮影出来るのでしょうか?
放射線の種類も色々あり、レントゲン写真は放射線の中でもX線を利用しています。
ライトを照らした先に薄い金属板を置いたら、光は金属板に遮られてその先には届きません。
X線は薄い金属板なら通り抜ける事ができます。
しかし、X線でも通り抜けられない物もあります。
身体の中にもX線が通り抜けられる、抜けられないものがあります。
これを利用して、身体を通り抜けてきた差を影の様に画像にしたものがレントゲン写真。
密度が高い骨はX線が通りづらい部分は白く写ります。
軟骨である椎間板はX線が通りやすいため写りません。
だから、レントゲン写真では椎間板の髄核が飛び出しているかどうかはわからないのです。
レントゲン写真だけでヘルニアと診断される理由
![椎間板ヘルニア 説明](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2024/04/f387ef982b6b11d97ab7d22691946099-640x639.jpg)
レントゲン写真では椎間板は写らないのに、ヘルニアと判断される医師もおられます。
その理由としては、背骨と背骨の間の隙間が小さいから。
この隙間とは、レントゲン写真に写らない椎間板です。
隙間が小さい=椎間板が潰れている
椎間板が潰れている=椎間板の中身の髄核が飛び出している
と考えられるからです。
考えられるだけで、確定では無いですよね。
椎間板ヘルニアの可能性が高いとしか言えません。
下図は下肢伸展挙上テスト(SLR)と呼ばれる整形外科テストの一つです。
整形外科テスト・視診等を追加して複合的に椎間板ヘルニアと判断される名医もおられます。
![椎間板ヘルニア 整形外科テスト](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2016/12/SLR-640x558.jpg)
ただ、当院に来られた方から聞くと、レントゲン写真だけで判断されているお医者さんも多いように感じます。
ただし、お医者さんが
「ヘルニアの疑いが強いですね。」
と言われたのを
「ヘルニアの疑いが強いですね。」
と略して理解されている可能性もあります。
過去に近所の友人にヘルニアと言われたから、ヘルニアと信じている方もおられましたからね。
痛みとヘルニアは関係無い
![学会発表](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2024/04/44dbd017f7ed5bf7ce092702059ad1aa-640x422.jpg)
実は、1995年の国際腰痛学会でヘルニアと腰痛は関係無しという研究結果が発表されました。
この研究結果は腰痛学会ではノーベル賞とも言われるボルボ賞を受賞しています。
その内容ですが、
腰痛の無い人を集めてMRI検査をしたら76%の人が椎間板ヘルニア。
椎間板ヘルニアを含む椎間板の異常は85%
つまり、病院で検査をすれば、10人に8人程度は椎間板ヘルニアと診断されるのです。
その後の研究で、マイアミ医科大学のヒューバート・ロゾモフ教授が、椎間板ヘルニアが原因の腰痛は全体の約3%とも発表されています。
どれだけ、椎間板ヘルニアが痛みと関係無いかが分かりますね。
椎間板ヘルニアでMRI検査の必要性
![腰椎椎間板ヘルニア MRI](https://www.ginoseitaiin.jp/wp-content/uploads/2024/04/11d0a19c56f91f38cd8dd0a531b014c0-640x560.jpg)
MRI検査はレントゲン写真では写らない椎間板も写ります。
そのため椎間板ヘルニアの判断が確実に出来ます。
しかし、前述したように痛み等の症状が無くても椎間板ヘルニアの方が多くおられます。
あなたの痛みが本当に椎間板ヘルニアから来るのかどうかはわかりません。
それを理解された上で、自分の身体を正確に知りたい。
この様に考えるならMRI検査を受けられるのも良いでしょう。
本当に椎間板ヘルニアなのか不安・悩みを抱えて過ごす心理的ストレスも大きい方もおられます。
大き過ぎる心理的ストレスは解消した方が良いですからね。
そのような不安・悩みが無ければ受けなくても良いかなと個人的には思います。
今回の内容を理解された上で、どうされるか考えて下さい。
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