膝の内側から下腿部に痛みやしびれを感じて整形外科へ
そこで、「ハンター管症候群(伏在神経障害)」はと言われても、初めて聞く名前で理解出来ない。
今回は、その様な方に向けて
・ハンター管症候群(伏在神経障害)とは?
・伏在神経とは?
・ハンター管症候群(伏在神経障害)改善の伏在神経ストレッチ
等を分かりやすく説明していきます。
ハンター管症候群(伏在神経障害)でお悩みの方の疑問をしっかり解決していきましょう。
ハンター管症候群(伏在神経障害)の症状
ハンター管症候群(伏在神経障害)の主な症状は下記になります
- 膝の内側に痛みし・びれがある
- ふくらはぎの内側、内くるぶし周辺に痛み・しびれがある
- 立ち上がる時・膝を伸ばした時にピリッと痛みが強くなる
- 安静時・夜間痛が起きる場合もある
ハンター管症候群(伏在神経障害)の症状は、膝〜下腿の内側の伏在神経に沿ってに起こる痛みしびれです。
膝関節に問題がある場合は、膝を動かした時に痛みが出ます。
ハンター管症候群(伏在神経障害)は膝を動かしても痛みは変動しないという特徴があります。
そのため、安静時や夜間痛も起こります。
ハンター管症候群(伏在神経障害)と間違われやすい症状
ハンター管症候群(伏在神経障害)は下記と誤診される事が多いと言われています。
・変形性膝関節症
・腰椎ヘルニア
・膝の内側半月板損傷
・鵞足炎
どれも膝の内側に痛みが出る症状です。
ハンター管(内転筋管)とは
ハンター管とは内転筋管と呼ばれます。
太ももの下記4つの筋肉で構成されるトンネルの様なものです。
・縫工筋
・長内転筋
・大内転筋
・内側広筋
ハンター管は膝内側のやや上にあります。
縫工筋の下で広筋内転筋板によって被われる部分を腱性内転筋管。
それより上方部分を筋性内転筋管と分けることも出来ます。
ハンター管には大腿静脈、大腿動脈、伏在神経が通っています。
伏在神経とは
伏在神経は、第1腰椎~第4腰椎から出る大腿神経がそけい靭帯の下方で枝分かれした神経です。
伏在神経は膝関節内側~下腿の内側の感覚を支配します
伏在神経は、そけい靭帯の下方で枝分かれした後、ハンター管(内転筋管)を通り、膝関節の内上方でハンター管(内転筋管)を出ます。
ハンター管(内転筋管)を出た伏在神経は2つに枝分かれします。
・伏在神経膝蓋下枝…膝関節内側から外側へ向かう
・伏在神経内側下腿皮枝…下腿内側を足関節内側の手前まで下降する
上図では、伏在神経内側下腿皮枝は膝下で切れていますが実際は足関節内側手前まで続きます。
伏在神経は感覚だけを伝える感覚神経です。
筋肉を動かす運動神経の役割はありません。
そのため運動機能への影響は無いです。
ハンター管症候群(伏在神経障害)となる理由
ハンター管症候群(伏在神経障害)は、伏在神経がハンター管部分で圧迫される事が大きな要因です。
伏在神経が圧迫される原因として考えられるものは下記になります。
・サポーター・テーピング・防具等による物理的圧迫
・スポーツ等によるハンター管を構成する筋肉の緊張
・股関節・足関節・膝関節のアライメント(関節の捻じれ)から起こる筋肉の緊張
・縫工筋・鵞足部の滑液包炎、外骨腫、外傷
人工関節の手術後にハンター管症候群(伏在神経障害)が起きた例もあります。
考えられる要因は下記になります。
・過度な太もものトレーニング
・手術前後の脚の形の変化による伏在神経の牽引
・手術後の腫れ等による伏在神経の圧迫
身体の組織が圧迫されること医療用語で絞扼(こうやく)と言います。
ハンター管症候群(伏在神経障害)は伏在神経が絞扼されているので絞扼性神経障害の一つです。
絞扼性神経障害で一般的に知られているものは坐骨神経痛です。
ハンター管症候群(伏在神経障害)の検査
ハンター管症候群(伏在神経障害)の診断は難しいです。
整骨院や整体院ではなく、確定診断は必ず整形外科等の病院に行ってください。
ハンター管症候群(伏在神経障害)は圧迫されたハンター管部分を軽く叩くと、下腿の内側に痛みが広がる感覚が出てくることがあります。
これはチネル(Tinel)サインと言い、神経が圧迫されている部分で現れます。
伏在神経の圧迫はレントゲン検査では写りません。
MRI、エコー、筋電図でも典型的な所見も無いみたいです。
ハンター管のすぐ上を押すと痛みが出る事が多い。
難しいのは、自覚症状の痛みはこの部分では無く膝内側になります。
そのため、先述したように他の症状と間違われやすいです。
ハンター管症候群(伏在神経障害)改善の伏在神経ストレッチ
神経ストレッチは一般的な筋肉を伸ばすストレッチとは目的が違います。
詳細は「神経を伸ばす神経ストレッチの目的と役割」をご覧下さい。
ハンター管症候群(伏在神経障害)の改善に圧迫されている伏在神経を動かして刺激する。
神経を刺激して正常化させる事が神経ストレッチの目的です。
注意点として、強く刺激する必要はありません。
10のうち2〜3程度の弱い刺激を与えていきましょう。
ハンター管症候群(伏在神経障害)は色々な要因が積み重なって起こります。
そのため、伏在神経ストレッチでは効果が無い場合もあります。
効果が出なくても、伏在神経のストレッチが合わなかっただけです。
別の合う方法はありますので、ハンター管症候群(伏在神経障害)の改善を諦めないで下さいね。
伏在神経ストレッチ 画像解説
ストレッチする脚を後ろに引く。
クッション等に小指側を載せる。
この姿勢で伏在神経にストレッチがかかります。
ここから伏在神経を緩めたり、ストレッチしたりと刺激の出し入れを行います。
・骨盤から前に出す
・膝を軽く曲げる・伸ばす
・上半身を起こす・倒す
Youtubeでは、伏在神経を緩める方法も紹介しています。
伏在神経ストレッチで効果が無ければ緩めてみましょう。
ハンター管症候群(伏在神経障害)の施術
当院は圧迫されているハンター管部分だけの施術ではありません。
ハンター管が圧迫される要因は全身にあります。
例えば、先述したように股関節・足首の問題から筋肉のハンター管の圧迫が起こります。
では、なぜ股関節・足首の問題はなぜ起こっているのでしょうか?
この様に、問題を追い続けると関係無さそうな場所も施術する必要があります。
だからこそ、全身施術なのです。
また、セルフケアも人によって合うのは異なります。
今回紹介した伏在神経ストレッチで効果が出ない場合は、合うセルフケアを探していきます。
当院の施術は一般的な方法とは異なります。
色々とハンター管症候群(伏在神経障害)を説明してきましたが、改善には神経学の考え方である脳の不安を解消が重要です。
詳細は「神経学トレーニング」や関連のブログをお読み下さい。
他院の一般的な施術で改善しなかった、ハンター管症候群(伏在神経障害)でお悩みの方はお任せ下さいね。
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